インドネシアは既に雨季真っ只中。スコールだけでなく一日中雨が降り続く日もあり、気分も落ち込んでいる。
大雨を契機に各地で一斉にシロアリが羽を付け一晩の求愛の飛翔を始める。電気の周りが羽だらけになるといよいよ雨季に入ったと実感出来る。
ニシキヘビやコブラの産卵期も雨季の初めにあるようで、活発に動いて被害が出るのもこの時期らしい。
少数ではあるがコブラ料理を出す屋台もあるらしいが一度コブラのフレークを食べたことがあり、臭かったのであまり食べたいとは思わない。
雨が続くと釣りに行くモチベーション、というか外出する気が無くなってしまう。それでも2週間釣りをしていないだけでちょこっとだけでもとなるのは完全に中毒なのだろう。
そんなこんなでやって来たKampung Batu、ここが近くにあるのは本当に幸運だと思っている。
前回訪問時に比べて水位がかなり上がっているが、今回はボウズは絶対にないだろう。
何故なら今回は餌釣りだからだ。前日の仕事帰りに近所のアクアリウムショップで小さな鯉を六匹程買って来ている。
タックルはFinch カナリア610Mにカルコン200、PE3号にリーダー60ldを結び、更に針の前にはワイヤーリーダーも使っている。
泳がせの餌はここのスタッフさんに頼めば時間は掛かるが買って来てくれるし、そこら辺を泳いでいるティラピアを釣ってそれを使ってもいい。
今日は買ってきてくれるのを待つのもティラピア用の仕掛けを別で使うのも億劫だったので自分で生き餌を用意してきた。
カリマンタンで余裕があったら動画を撮ろうと買っていた、スマホを頭にセットする帽子が使われないまま埃を被っていたのでインスタでライブをやってみながら魚を待つ。
友人達からの早く釣れよというリクエストも虚しく、魚はなかなか釣れない。正直一瞬で釣れると思っていた。
焦って頭上のロープに引っ掛け、思いっきりバックラッシュしてしまったので初の釣りライブという試みは終了。小さなコロソマが一匹釣れただけに終わった。
観戦する人がいなくなった途端に絶好調、投げる度にすぐに糸が走る。なぜさっきこれが出来なかったのか。
やはりコロソマの引きは別格だ、ファーストランがあまりに強烈なので最初のやりとりを間違えるとワイヤーすら千切られてしまう。
トーマンも引きは強いがその真価を実感出来るのは70cmを超えたくらいからだろう。
トーマンがポンポン釣れているがサイズがあまり大きくないのは生き餌のサイズが小さいのが原因と思われる。
デカいトーマンなら20cmくらいの鯉でも余裕で食ってくるので、大物を狙うなら餌も大きくするべきなのだろう。
生き餌が速攻で無くなってしまった。時間はまだ朝の10時過ぎだが満足してしまったのでもう帰ろうと配車アプリで車を呼ぶ。
3時間程釣りをしてコロソマ3匹、トーマン3匹と十分な結果だ、欲を言えばデカいトーマンが釣りたかったがこれだけ増水していると粘っても釣れるかどうかは運次第だろう。
釣りが出来て魚も釣れて嬉しいのだが、少しマンネリを感じているのか新しい魚を釣った時のようなワクワク感が無い。
近くの釣り堀で釣れる魚は同じような魚種が多いし、次に釣りに行くならMonstero Fishing Parkがいいな。
それか思い切って別の島に遠征するか、でもこの時期は雨で釣りが出来ない状況も十分に考えられるし、中々悩ましいものである。
モチベーションを向上させる為にも釣りたい魚リストでも作ることにしよう。
まだ空は晴れているし、すぐにアパートに帰るのも勿体ないのでバンドン市内に足を伸ばしてみる。
動物園はかなり歩きそうだったので釣竿を持って歩き回るのも辛く、代わりに博物館を覗きに来た。
入場料金は¥80ほど、インドネシアで出土した化石などが展示されており、家族連れだけでなくオッさんの少年心も鷲掴みだ。
シーラカンスはインドネシアのスラウェシ島で未だに生息している恐竜の時代から姿を変えていない魚である。
普段は深海に生息しているが浅場に上がってくることもあり、その際に漁師によって捕獲されている。
欧米の学者が市場に並んでいる魚がシーラカンスであることに気付くまで普通に売られていたというのが驚きだ。
現在は当然貴重な生物として捕獲は禁じられているがたまにジギングで釣上がってニュースになっている。
インドネシアといえばジャワ原人、ソロの近くのサンギランという地域はジャワ原人の骨やその生活道具が出土した為に世界文化遺産に登録されており、大きな博物館もある。
この博物館、展示は非常に面白いのだがいかんせん小さい。解説を読みながら写真を撮りつつ回ったのに30分程で出口に着いてしまった。
しかし恐竜や古代の生物はいくつになっても興味深く、ロマンを感じずにはいられない。
あっと言う前に博物館が終わってしまったので周囲を散策してみる。博物館の前にはゲドゥン・サテという植民地時代のオランダの建築物が観光地として残されている。中に入りたかったが平日しか解放されていないようだ。
インドネシアはオランダの植民地として340年もの間統治されており、各地にその名残が見られる。
その後日本による3年の統治を経て独立した経緯があるが国民にオランダや日本への反感感情は見られない。
特に買うものは無いがこういう露店を見ながら歩くのは楽しい。コロナが落ち着いてきて経済活動も活発になってきたのは喜ばしいことだ。
日の当たる場所はめちゃくちゃ暑いが木陰は涼しく心地よい。天気は晴天だがどうせ夕方頃にはどしゃ降りなのでキリのいいところで帰ろう。
ラーメン屋があったが席が満席だ、インドネシアのラーメンはイスラム圏ということで調味料が違い日本のラーメンとは別物である。
果物を見ているともう昼過ぎで腹も減ってきたのでどこか食べられる場所を探して散策する。
屋台でソトという雑炊と絞りたてのミカンジュースを飲む。このソトとミーアヤムというインドネシア風ラーメンは屋台では鉄板である。
釣りからずっと水分を取っていなかったのでジュースを2杯おかわりしてしまった。うまい。
散策を再開しているとたこ焼き屋があったので立ち寄ってみる。作るのが簡単で原価も安いたこ焼きはインドネシアでも結構ポピュラーなのだ。
味は正直タレ次第という気はするが、サンバルソースで食べるものやボソボソのたこ焼きもあり、日本で食べるものとは数段劣るイメージはある。
お腹に聞いてみるとまだ入りそうだったので4個入りを注文してみた。具はタコとチーズを選択、油を結構使った揚げ焼きに近い銀だこスタイルだ。
一口食べて驚いた、外カリ中トロの完璧に近いタコ焼きだ。具もタコがしっかり入っており、インドネシアでここまで美味しいたこ焼きを食べたのは初めてだ。
店員さんにこれ日本で出しても売れるよと伝えたら喜んでいた。また近くに来る機会があれば来よう。
腹も膨れたし、空模様もちょっと怪しくなってきたのでアパートに帰ろう。充実した休日を過ごすことが出来た。
しばらくバンドンでの釣りは行かないだろう。次に行くならスラバヤかな。また釣りたい魚を見つけてモチベーションを上げておこう。
コメント
初めまして。
ブログとても楽しく拝見させていただきました。
今年の5月からジャカルタ赴任となり、こちらの怪魚釣りに挑戦したかったので非常に勉強になります。日本にはもう釣りたい怪魚がいないのでインドネシアのフィッシングライフが楽しみでしょうがありません!
はじめまして!
コメントありがとうございます!
インドネシアは釣り堀にしても自然にしても怪魚の宝庫ですので是非挑戦してください。
ジャカルタでの赴任ということですがどこかでお会い出来るのを楽しみにしています!