みなさんは古代魚という言葉を聞いて何を思い浮かべるだろうか?
私はその名前の響きだけでロマン輝くエステールという感じだが、実際よく分からずに古代魚という言葉を漠然と使っていた。
古代魚とは?
古代魚(こだいぎょ)とは、古生代や中生代の化石として知られ、絶滅せずに現在まで生き残ってきた魚類の総称である。いわゆる「生きている化石」に含まれる。
Wikipediaより
古生代は大体5億4000万年前〜2億5000万年前、中生代は2億5000万年前〜6600万年前、そして現代に至る新生代と生物の大量絶滅期を境として定められている。
要するに古代魚とは恐竜の時代かそのもっと前からいる魚ということらしい。
最も有名なのはシーラカンスだろう。古生代、つまり5億年以上前から現代まで姿を変えずに生きるこの魚はなんとインドネシアにも生息しているのだ。
本来の生息域はスラウェシ島マナド近海だが、2019年とつい最近になって西パプアのジギング船で釣り上がったという驚愕のニュースがあった。
古くはマナドの魚市場で売られているのを白人が見つけて存在が発覚したようだが、シーラカンスは身にアンモニアや人間が分解出来ないエステルワックスを含むとのことで、食ったら下痢不可避だ。
古代魚の種類
古生代、中生代から今に残る魚は限られており、チョウザメ目、ガー目、アロワナ目などが代表的である。
古代魚の多くは大型で、空気呼吸をする魚が多く、流線型の体を持たずにあまり泳ぎが得意では無いとのことだ。
うーん、古代魚めっちゃ身近な魚だった。
どれもアクアリウムショップや怪魚釣り堀でよく見る魚だがやはり怪魚として多くの人を惹きつけるものが古代魚にはあるのだろう。
バラマンディやアカメなどのラテス属が古代魚として紹介されているのをたまに見かけるが、スズキ目は新生代から発生した種である為に古代魚とは言えないかもしれない。見た目はそれっぽいけど。
同じく空気呼吸をするライギョも見た目はそれっぽいが、スズキ目ということで上記の先輩方に比べれば新参者であると言える。
古代魚をインドネシアで釣ろう
みんな大好きピラルクー、インドネシアでも見る機会は多い。
以前は各地の怪魚釣り堀に入っていたが、死んでしまっていなくなってしまっている。
現在釣ることが可能なのはボゴールのRawakalong Casting Ground(RCG)、ブカシのAnugrah、Big Fish Strike H2Mであるが数が少ない為に居なくなる可能性も高い。
釣り堀で獲るだけならライトタックルも不可能ではないが弱りやすく、蘇生がしにくい魚ということで出来るだけ強めのタックルで挑みたい。
野生のならPE8号リーダー100ld、釣り堀ならPE5号リーダー50ld以上が望ましいとタイに行った時にガイドさんに教えてもらった。
タイとインドネシアで170cmくらいのを釣ったが、ワールドモンスターのHとカルカッタ300のセットとカナリア610Mとカルコン200ではかなり取り込みまでの時間に差があった。ロッドパワーはやはり重要である。
ライギョロッドを持ってくる人も多いとのことだが硬い竿はバイトを弾いてしまうらしく、ティップに弾力のある竿が良い。
インドネシアで釣ることが可能なアロワナはアジアアロワナ、ノーザンサラトガ、シルバーアロワナの3種類である。
ボゴールのRCG、チアンジュルのVillaku Kuning、スラバヤのMonstero Fishing Parkなどで釣ることが出来る。
基本的に水面付近を漂っているが、ルアーを食わせるのは非常に難しい。しかも口周りが硬く、ジャンプするのでバレやすい。
現地の人はウキの下にワームを付けてほとんど動かさずに釣っていた。フライも効果的である。
意外と引きが強いのである程度は強いタックルで挑みたい。
インドネシアではベリーダと呼ばれるナイフフィッシュ、インドネシアには4種類が生息しているが釣り堀に入っているのはそれらとは別種のスポッテッドナイフフィッシュである。
大抵の怪魚釣り堀に入っているが、数が多い訳ではなく、あまり釣れないレアな部類である。
ボゴールのRCG、スバンのPLGK、ジョグジャのOmah Kolam、スラバヤのMonstero辺りが釣りやすいと思われる。
アリゲーターガーも大抵の怪魚釣り堀に入っている魚である。
ルアーでも釣れるが魚の習性的にやはり餌の方が釣れるので餌可能な釣り堀が狙いやすい。こちらも口が硬く、針掛りしづらいのでバレやすい魚である。
数はスラバヤのMonstero Fishing Parkが圧倒的に多いだろう。
スラバヤのMonstero Fishing Parkにはポリプテルスも入っているようだが釣れているかは分からない、もういない可能性も高い。
インドネシアで野生の古代魚を釣る是非について
インドネシアに生息する古代魚はシーラカンス、ナイフフィッシュ在来種4種、外来種1種、アロワナ2種である。
釣り人には野生の魚を生息地で釣ることを目標とする人も多いだろうが、これらの古代魚は既に絶滅危惧種として保護対象となっている。
例外は外来種のスポッテッドナイフとパプアに生息するノーザンサラトガが禁漁期間が設けられており、その期間外に釣ることに限るということだ。
アジアアロワナについては非常に興味深い内容のブログをアクアルビーの高橋氏が執筆されている。
中生代から生き残っていたアジアアロワナが人の手によって瞬く間に消えていく様子が淡々と、それ故に生々しく書かれている。
アジアアロワナや在来のナイフフィッシュは今でも一部の地域で釣ることは出来、それらを案内するガイドも存在している。
しかし、罰則が無いからと言って保護リストに入っている魚を釣ることはあまり褒められたことでは無いだろう。
センタルム湖のアジアアロワナのようなことを起こさない為のルールとして保護対象となっていることを理解し、野生のアジアアロワナやナイフフィッシュに関してはこれらを目的とした釣行は控えるべきと私は考える。
(釣り堀ならセーフ!)
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