中部ジャワへの出張があり、月曜日から木曜日で予定を組んでいたが、先だと思っていた案件が早まり急遽週を跨いで出張期間を伸ばすことになった。
3日間の滞在予定でしかも平日ということで釣りに行けることは絶対に無いはずだが、何故かスーツケースにはタックルが入っている。
釣竿が無かったら困ることもあるかもしれないというもはや病気を疑う思考回路だが、今回ばかりは役に立ったようだ。
ちょうどKhusnul大先生から釣った魚の写真が送られて来たので先日ベリーダを狙いに行って全く釣れなかったことを報告すると、ベリーダをライブベイトで狙うなら夜だろ、カリマンタンでも泳がせは夜にやるんだぞと教えてくれた。
やはりベリーダを釣るなら夜釣りか、ならジョグジャにおあつらえ向きの場所があるじゃないか!
というわけでやって来ました古都ジョグジャカルタ、ここにある釣り堀ならベリーダがいるはずだ。
一応電話確認をしてみると営業時間が毎日夜22:00までに変わり、しかも餌の持ち込みを解禁したという朗報を得ることが出来た。
ここで夜釣りをすることは確定として、もう一つ気になる釣り堀があるので朝はそっちに行ってみよう。
いつも誘っている友達はバリでバカンス中とのことで、今回は1人で色々巡ってみるつもりだ。
この記事を書いた時に見つけた釣り池、トーマンや超デカいクラリアス、スルタンフィッシュが釣れている。
非常に気になるのはインスタの更新が2018年で途切れていること。YouTubeもそこら辺以降は投稿が見当たらない。
ネット上では営業中となっているが、書かれている電話番号は現在使われていない。
Webに載っている電話番号が全く繋がらないのは役所や大企業含めインドネシアの常識という感じだが、SNSの投稿が無いのはヤバい気がする。
しかしやはり行ってみないことには分からない。怪魚釣り堀あるところに私が行くのはもはや必然である。
タックルを持って来たとはいえ、リーダーと針という最低限しかないので餌を買って一路新たな怪魚釣り堀を目指す。
ジョグジャ郊外、ジャングルのような道を抜けてKarang Asriに到着した。ここは辺鄙すぎてグラブタクシーが捕まらないのでは?という不安に駆られ、ここまで乗せてもらったおじいちゃんに交渉して待ってもらうことにする。
一応やっているようだがかなり寂れている。受付の人を探すも全然見つからず、歩き回ってやっとそれらしいオバちゃんを発見した。
釣りがしたいことを伝えると、今はもう前みたいに魚あんまりいないけどいいか?と言われた。
ここまで来て何もしないのは嫌なので少しでもいるならやってみると¥500支払って釣り池に向かう。
釣り池は地元でバス釣りをしているような溜池だ。時折大きな波紋が立っており、ティラピアなども浮いている。
日差しがめちゃくちゃキツい、やはりバンドンの気候に慣れるとインドネシア本来の暑さを忘れてしまう。
インスタの写真にあったデカいアフリカンクララが釣りたいのだが暑さに速攻嫌気が差す。
生き餌を投入し、水門の上からトーマンやクララの呼吸を探すも浮き上がってくるのはパンガシウスかコイのみである。
1時間程経過して一切アタリは無し、さっきの受付のオバちゃんに写真を見せてこの魚はいるのかと聞いてみると、コロナ禍でいっぱい売ったり他の池に移動させたからもういないかもという驚愕の事実が発覚した。
長い間使われていなさそうな釣り池、一応上から見てトーマンやコロソマが見えたが水深50cmくらいのとこで釣ってもつまらないなと帰ることを決意する。
非常に残念だがコロナ禍の煽りを受けたということで誰も責めることは出来ない、生き餌が余ってしまったのでどうしようかと思案してWest Lake Jogjaにピーコックバスでも釣りに行くことにする。
夜にも別の釣り堀に行くつもりなのに釣り堀から釣り堀にハシゴという1人じゃないと出来ない無茶な計画、しかし昼時とあって大盛況で席が空いていなかった。
席要らないからちょこっと釣りだけさせてよと頼むが予約してないのが悪いと普通に断られた。
まあピーコックの溜まり場になっている真ん中の浮島が今はコロナ禍で釣りが出来ないということなので無理にやっても仕方が無いと諦めてホテルにチェックインしに行くことにする。
昼飯食ってホテルにチェックインして風呂入って一息ついたら時間は夕方の16:00、さあ釣りに行こう。
餌の持ち込み解禁ということで勿論生き餌を買い直して行く。今日こそはベリーダを釣りたい。
時間は夕方17:00、5時間のパックを申し込み釣りを開始する。週末ということで結構お客さんが来ている。私はいつもの端ではなく、ベリーダの実績があるという真ん中に席を取った。
端にはレッドテールやトーマンがいるが今日はベリーダ一本狙い、生き餌を池の中央に流してまったりと待つ。
空に架かる虹と水面に映る虹を交互に眺めながら糸を流していると不意に竿がしなる。
何かが生き餌を食った、あまり引かない魚、これはもしやと思った瞬間に針が外れてしまった。非常に悔しい。あれベリーダじゃないかな…
やがて雨が降り、空は暗くなってきても魚の反応は無い。しかしながらカフェから流れてくる音楽と夜の風情、雨の情景が重なり非常に心地が良い。
そんな中ついに糸が走った。重い、しかしコロソマのような瞬発力は無くレッドテールのような力強さも無い。これは間違いないだろう。
遂にベリーダを釣ることが出来た、しかもデカい!90cm超えの立派なスポッテッドナイフだ。
私が以前釣ったのは60cmくらいだったのであまりの迫力にビビる。
釣り堀で入っているという表記がある度に毎回狙っていたが中々釣れない魚、もう長い間釣れて無かったから感動もひとしおである。
しかしここでスタッフさんが驚くべき発言をした。コイツはまだ小さいな、とボソッと言ったのだ。
いやいや、何を仰いますか!90cmだぞ!?
スタッフさんはここには10kgがいる、この魚載せるマットからはみ出すぞと言った。マジかよ、そのマット120cmはあるぞ…
重さに関してはすぐに激盛りするインドネシアなのであんまり信用していないが、マットからはみ出すのであれば間違い無く120cm以上あるし10kgも可能性はなくもないかもしれない。
しかも金色の別の種類のデカいのもいるという。なんてこった、気持ちよく帰ろうとしてたのにそんなのを聞いてしまったら帰れなくなっちゃうじゃないか…
未だ興奮醒めやらないといった感じだが、冷静に考えてみよう。金色のベリーダってなんだろう?
ネットで調べてみるとアルビノみたいな色素異常で金色のやつはいるみたいだが、スポッテッドのようだ、まさか別種とはロピス種が入っている可能性もあるのか?
どちらにしろ120cmクラスなら餌の選択も再考せねばならない、かなり大きな魚でも捕食出来る筈なので、今使っている金魚より大きな魚を泳がせた方がアピールもしやすいだろう。
これはマズい、釣りたくて仕方がない。まして別種が本当に釣れるなら保護条例で野生のを諦めていた夢が叶うかもしれないのだ。
準備して明日も来ようかな…月曜日はソロでかなり大事な仕事があるが、22:00にここを出てソロに迎えば着いたら1:00ぐらいか、無理だな!
時間は19:00過ぎ、閉店の22:00まで3時間ある。勝負は今!ここで決める!
時折レッドテールが足元に繋いでいる生き餌の網に寄ってくるので切り身の餌に代えて顔の前に落とすと一瞬で食う。
レッドテールは3匹ほど釣ったが生き餌の泳がせにアタリは無い。そうこうしてるとあっという間に21:50になった。
片付けをしていると最後の最後で糸が走る、これがドラマだ!と脳内で叫んでいると水面から魚が跳ねた。
コロソマでした。
久しぶりに、しかも自身の記録を大幅に超えたベリーダを釣ったのに何故か達成感が少ない。
知らなくていいことを知ってしまったばかりに、まだ目標は残っているようだ。
またここには戻って来なければならない。次は大きなコイかワデルでも買って来て泳がせよう。
なんとかしてこっちに仕事の用事を作らなければ…
コメント
毎度おなじみレッドテールちゃん かわいい
90センチでまだ小さいって凄いですね
120センチとかで体高あったら引きが尋常じゃなさそうです
私がコブダイ釣った時はとんでもねえ引きだああああって思ってた比じゃなさそうですw
コメントありがとうございます!
大好きな魚なのでめちゃくちゃ嬉しいのですが、ペラッペラなので引きはコブダイの方が遥かに強いですよ。
カレイやヒラメのようなフラットフィッシュに近い、重たい引きです。
でも120cmになると流石に凄そうなので是非とも釣ってみたいです!