先日Iさんとダム湖にトーマンを狙いに行ってきたがいつものボウズだった。
船頭さんは今は雨季で増水しているから難しい、また5月くらいに水位が下がったら来いとのこと。
そして未だ毎日雨が降る3月、ふいに三連休がやってきた。しかも土日に続く連休は今年最後だ。
こうなりゃちょっと無理してスマトラかカリマンタンに一泊2日で弾丸釣行してフラワートーマンでも狙いに行くかと知人やガイドさんに話を聞いてみる。
しかし返答は一様に今はオススメ出来ない、5月以降に来ればハッピーハッピーだと言う。
どこも今は川が増水しているしスコールもあるので釣りにならないとのことだ。
確かにわざわざ行って釣りにならないと凹むよなと出張の合間に連休の予定について考えてみる。
そんな中急遽金曜日にバンジャルネガラという街に行く予定が出来た。
人口は100万人ほどと多いが高速も鉄道も通っていない山間部に位置する陸の孤島である。
テガルから野生のサルが道端に沢山座っているような険しい山道を3時間ほどかけて到着した。
このバンジャルネガラ県、ディエン高原というジョグジャから行ける人気の観光地があり、そこは有名だがそれ以外は割と何も無い。
しかし訪問予定の場所の近くに水力発電の為に作られた人造湖と郁枝にも別れた川がある。
早速セラユ川の魚というワードでググってみるとオオウナギとバウンの他に興味深い魚が出てきた。
その名もikan lempon、さらに調べるとマシールと言う名前が記載されている。
学名はNeolissochilus cf. Soro?マシールって学名にTorが付く魚じゃないんけ?
Mahseer は、コイ科(コイ) のTor属、Neolissochilus 属、Naziritor 属、およびParator 属に使用される一般名です。[1] [2] [3]ただし、この名前はTor属のメンバーに限定されることが多いです。
Wikipediaより
という訳でこの魚も広義的にはマシールらしい、Javanese Mahseerと検索すると情報が色々出て来た。
西ジャワにもいるとは聞いていたがジャワ島の山間部の清流域には広く生息しているようだ。
これはやってみる価値あるかとバンドンに戻る車に私を置いていってくれと頼み、1人バンジャルネガラに滞在、釣りをしてみようということになった。
前日に馬鹿みたいに雨が降っていたので望みは薄いがとりあえずやってみよう。
出張は継続中なので連休の最終日にはソロに着いていないといけないしダメだったらサクッと諦めようと夜には別の街に移動する段取りをして釣りに出掛ける。
本来であれば現地の詳しい人にコンタクトを取って足なり確保してから挑むのがスタートラインと思っているが今回は行き当たりばったり、前日に大雨が昼から夜まで降り続いていたのでアカンやろなあという前提で手掛かりだけでも掴めればいいかなという感じだ。
ホテルを出た瞬間に霧雨が降ってきて寒さを感じる、足取りは重い。
道中出会う現地の人に川への道を聞きながら釣りの情報を聞いてみるがみんな知らないという。調べる限り釣具屋は沢山あったが徒歩では行けない距離にあった。
Google earthで目をつけていた支流に来てみたが濁流である。
ポイントらしいポイントが無く、釣れるビジョンが浮かばなかったので本流に行ってみようとエントリー出来る場所を探すが道が無い所を突っ切るのは無理そうだ。
本流側にはいい感じの中洲があったのでそこに行きたいが道無き道を行くにはちとツライので20分程歩いた道のりを戻り、ホテルでカメラやパスポートなど濡れたく無いものを置き、濡れた服を着替えて出直す準備をする、既に1時間程経過している。
タックルと少しのお金をビニール袋に突っ込んで再度出発、本流を見に行ってみる。
本流は支流同様に濁流、ただ足場は悪く無く、釣りは出来そうだ。
YouTubeで釣っているのを見る限り水が普通に青いとこで釣っていたのでココじゃないんだろうけど、電線にいっぱい釣り糸が引っかかっていたし釣りをしている人はいるのだろう。
川辺で石を集めている人に魚はいるかと聞いて見るといっぱいいるぞとのことだ。
YouTubeだとみんな小さいミノーで釣っていたがこの濁流だとキツいのでスプーンを投げる。
岩の裏側や淀みに狙いを定めキャストを続けるが何の反応も無し、たまに下着の切れ端などのゴミが引っかかるだけである。
その後も場所を変えながら川辺に降りれる所を探しキャストを続けるも何の反応も無し。激流から分かれてゆったりとした淀みになる場所を見つけてトライするも反応は無し。
そしてとうとう雨が本降りになってきた。
激流に流されてゴミに引っかかってブレイクしたり竿を2ピースのつもりで持ったらグリップがすっぽ抜けて落下、カルコンが傷だらけになり、更には雨にずぶ濡れと散々である。
まあ足も無く前情報も無い状態で行けばそらそうよという感じではあるがホテルに帰って風呂入ってフテ寝する。
体が熱っぽい、雨に濡れすぎて体調を崩してしまったようだ。
やっぱ雨季は厳しいとも思うが普通に考えて歩いて行けるような人里じゃなくてもっと山の方に分け入るような小さい支流の淀みとか堤があるとこに行かないとダメなのだろう。
前情報の収集は大事だねということで、この魚はここじゃないと釣れない魚では無いので機会と良い情報があればまた狙ってみたい、少なくとも乾季に。
2時間ほど寝て体調は少し良くなった、しかし雨は降り続いているしこれからどうしよう。
せっかくの三連休を無駄にしてなるものかと夕方に出発する予定を早めてとある場所を目指す。
バンジャルネガラには鉄道が無いので60km程離れた隣街のプルウォケルトに行くのだが、道中に興味深い場所を見つけたのだ。
バンジャルネガラの隣に位置するプルバリンガ県、つけまつ毛やウィッグの工場が沢山ある街とのことだが私にピッタリの場所があった。
ここならマシールいるんじゃね?ということで釣れないなら一目見たいとリバーワールドという素晴らしい名前の淡水魚水族館に来た。
入館料は¥250、鳥とか世界中の淡水魚がいるとのことでテンションは上がるが雨が強く屋外の散策は出来そうにない、普通に面白そうなのに残念だ。
館内は知育施設のようにもなっていて中々興味深い、閉館前で雨ということで客入りは少ないが私は大好きだ。
前々から気になっていたSidatと呼ばれるインドネシアのオオウナギ、おそらくセレベスオオウナギがいた。
日本のオオウナギに非常に似ているように思える。
釣れるなら釣ってみたいが、夜釣りになりそうなのであまり食指は動かない。
ここの目玉の水中トンネル、中にいた魚が凄まじかった。
水中トンネル風の水槽には多種多様なフィッシュイーターが入っていてしかも大体でっかい、テンションは爆上がりだ。
どれも釣り堀に入っている魚ではあるがやはり水中で泳いでいる姿を見るのはまた違った趣がある。
特にワラゴーレイリーは他ではあまり見ない上にメーターを余裕で超えるデカいやつがいて見応え抜群だ。
楽しすぎる、他のどの客より喜んでいるであろうしこの場所から中々動くことが出来ない。
これまた意外にマシールも泳いでいた。見れるとは思っていなかったので来て良かった。
これでマシールに会うという目的は強引ながらも達成したと言っていいね!
コイ科のNeolissochilus属と書いているが詳しい種までは書いていない。
ただ見た感じジャワマシールではなくボルネオマシールのように思える。
しかしこの解説、ワラゴーの原産がブラジルと書いていたりスポッテッドナイフにC.lopisと書いてたり割と適当だ。
種類なんてもはやどうでもいいが、やはりマシールはカッコいい、そして普通に美味かったのでまた釣りに行きたいな。
途中屋根が無い場所の移動でまたびしょ濡れになってしまったが非常に満足である。
仕事次第ではあるがバンジャルネガラは道中が辛すぎてイヤなので再訪があるかは分からない。
ただここは電車の通るプルウォケルトから近いのでもしまた何かの機会があればまた来たいかも。
マシールはジャワで釣るよりもスマトラとかカリマンタンで大きいのを釣るほうが良いのかもしれないがikan lemponもサイズは小さいかもしれないが十分魅力的な魚だと思うのでバンドン近くでいる所を探してみよう。
そしてやはり雨季は釣りには向かない、しばらくは釣り堀か大人しく観光でも行っておこう。
夜には電車で他の街へ移動予定、びしょ濡れになった服をまた着替えてプルウォケルトの駅近くのスタバで時間を潰す。
明日は東ジャワの行きたかった場所に行こう。
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