ジャイアントグラミー、インドネシアでは食用として広く流通しており観賞魚としても人気の魚である。
以前Kampung Batuにて掛けたはいいがバラしたきり悔しい思いをしていた。
私の住んでいる地域は最近雨が頻繁に降っており、本格的に雨季に入る前に釣りに行っておきたい。
ちなみにインドネシアの雨季は大体12月から5月ぐらいまで、5月から11月は一応乾季ということになっているが、ここ数年は境が曖昧になっている気がする。
雨季の雨は昼か夕方くらいに晴天から一気に曇りスコールが降るというパターンが多く、河川の近くや窪んだ土地では毎年洪水が発生している。
まあ私は基本朝一から昼前ぐらいまでしか釣りはしないので釣り場で雨に会うことは少ない。
海釣りをする人は雨季は海が荒れるので要注意だ、というか行かない方がいい。
ということでアパートを6:30に出発してKampung Batuに来た。到着したのは7:00過ぎ、狙いはもちろんジャイアントグラミーである。
入場料は約¥100、釣り料金は約¥1,000で終日となっているので馴染みのスタッフさんに料金を支払って水上家屋に向かう。水上家屋のレンタルは1時間で約¥200だ。
到着して見るとかなり減水しており、水深が浅くなっている。こちらではまだ雨が降っていないのだろうか。
水深が減っている時はトーマンが釣りやすいので朝一ルアーを投げたくなるが今は我慢だ。
仕掛けはシンプル、PE3号に20ldリーダー、先にチヌ針を結んでパンをつける。
水上家屋の下にパンを浮かべて回るがジャイアントグラミーは浮いてこない。減水したことで半分くらい陸地になっているので深場に移動してしまったのかもしれない。
前回は大量に沸いていたティラピアやコロソマも今日は見当たらない。これは厳しいかなと思っていると水中で沈んだパンをパクパク食べているジャイアントグラミーがチラッと見えた。
私と目があってすぐに引っ込んでしまったがどうやら移動はしていない。そっと針が中に入ったパンを沈ませると糸が不自然にスライドした。
すかさずフッキングを入れると針が掛かった。しかし何故か竿のトップがすっぽ抜けて飛んでいく。
ああああ、しまった、先をしっかり嵌め込んでいなかったのか。穂先は水面に入りその下でグラミーが暴れている。
やばい、糸が切れたらロッドパーツは沈むし水上家屋の脚に巻かれても穂先が折れるかもしれない。最近68MLのトップパーツを日本から取り寄せたばかりなのにまた取り寄せる羽目になるのはゴメンだ。
こういう時に限ってデカいのが掛かっているのか結構引きが強い、なんとか身を乗り出して手を伸ばしてパーツを回収する。竿さえ元に戻れば後はこっちのものだ。
計測はジャスト50cm、良型のジャイアントグラミーだ。やっとしっかり狙って釣ることが出来た。
竿先が飛んでいたので引きを味わう余裕が無かったが穂先が持って行かれるのではと焦るくらいには引いた。
食ったのがコロソマだったら間違いなく竿のパーツは今頃池に沈んでいたので引きが特別強い魚という訳ではない。
中々に愛らしい顔をしている。ヒレも立派で鱗の並びも美しい。胸から一対のラビリンス器官という長い触覚が生えているのがグラミーの特徴である。
普段の動作がゆっくりしていて観賞魚として愛でたい気持ちも分かる。というか飼ってみたい。
飼育下でも60cmくらいまで大きくなるとのことで、MAXサイズになると見応えがありそうだ。昔食べたことがあるが泥臭くてあまり美味しくはなかった。
ともあれミッションコンプリートだ。気分的には満足して帰って寝てもいいのだがまだ来て20分くらいしか経っていない。
減水下での泳がせ釣りならデカいトーマンが爆釣しそうだけど残念ながらワイヤーが無い。40ldリーダーしか無いしスピナベで狙う。
浅瀬の岩場でゆっくりスピナベを巻いているとトーマンの稚魚らしきアタリは頻繁にある。時たま針に掛かるサイズが釣れるが30〜40cm程とサイズが小さい。
これくらいのサイズだとカナリア610Mはオーバースペックだ。やはり手に汗握るファイトとなると70cmくらいはないといけない、それかコロソマ。
グーグルアナリティクスを見ているとコロソマで検索してこのブログにたどり着いている人が結構いる。
日本でも釣れる釣り堀あるらしいし、その関連かな?
コロソマを釣った数なら日本でも上位であろう私がコロソマ釣りのなんたるかを魅せよう。
コロソマがライズしまくってるとこにオグルを投げて数投、ルアーがひったくられて竿が大きくしなる。
と思ったら糸が切れてしまった。リーダーを噛まれてしまったようだ。すいません、コロソマ釣れませんでした…
スピナベに戻すのも億劫なので2gジグヘッドにミニワーム付けて足元を探りながら歩く。
足元は入れ食いだ。ワームが千切れても普通に食ってくる。3種のシクリッドが釣れたが原産国が異なるのに顔つきが似ているのは興味深い。
ここのチャンナマルリオイデスがカリマンタンのものと全然色が違うのも不思議だ。
時刻は午前11時、この時間に帰って風呂に入って惰眠を貪るのが大好きだ。グラブカーを呼んでベンチに座って待っていると頭上に見慣れない実がなっていた。
受付のオバチャンに聞くとBisbul(ビスブル)と言うのでググッてみると毛柿という名前が出た。
確かにフカフカの産毛のような毛が生えているが見た目は柿だ。実際にカキノキ科の植物とのことで実は可食で甘いらしい。東南アジアではポピュラーとネットにはあるが売っているところは見たことない。
オバちゃんに一個もぎって食べていいか?と聞くと木になっているものはまだ熟れてないから落ちてるやつを食えと言う。
小さい頃から落ちているものを拾って食べちゃいけませんと教育されているのだが、まあ味見くらいはいいだろう。
落ちている比較的綺麗なものを選んで割ろうとするが中々割れない。オバちゃんが貸してみろと言って力を入れるとアッサリと割れた。
柿と聞いてオレンジ色の果肉を予想していたら全然違った。蒸し芋みたいな断面だ。
匂いはこれまた不思議な匂いで甘いのだがどこか人工的というか、芳香剤チックな香りがする。
齧ってみると見た目通り芋のような繊維質を感じる歯触りだが味はトロピカルだ。何の味だっけ?と何度も齧ってみてグァバに近い味だと気づく。不味くはないが未知の味は最初は美味しいとは認識しづらい。
スタッフさんと話しているとレッドテールを5匹ほど放流したらしい。この広い池で5匹だとそう簡単には釣れないだろうが今度は泳がせ釣り専門で来てみてもいいかな。トーマンのデカいのも釣りたい。
コメント
穂先回収できてよかったですねえ
たまにあって焦って回収しますが根がかりや魚食らいつくなよって
ビスブルっていう果物 中身がパンみたいでおもしろいですね
実物を見てみたいものです
コメントありがとうございます!2ピースでも4ピースでも竿先ぽちゃんはやりがちですが、魚が掛かっているとマジ焦りです。
毛柿は沖縄とかでも栽培しているらしいので、もしかしたら通販とかでも買えるかもしれませんよ!