プロボリンゴの海や山に行ってきた。

その他

スラバヤを朝の4時に出発して辿り着いたのは東ジャワ州の人口20万程の小さな都市プロボリンゴ。

バンドンから陸路で15時間

ここで3日間仕事の用事があるのだが、ここ2週間でソロからスラバヤを経由して来ている為にまだ移動の疲れはあまり無い。

しかし帰りは平日のど真ん中に夕方から夜通し15時間電車に乗ってバンドンに戻って速攻仕事をしないといけないことに今から憂鬱だ。

朝の7時に駅に到着

当然平日なので仕事であるが、近くに海があるので早朝くらいは軽く釣りでもするかと密かに期待を抱く。

プロボリンゴは何も無い田舎街であるが近くにブロモ山というインドネシアでも有数の絶景スポットがある為にそれを目的に訪れる人は多い、駅でも沢山のリュックを背負った白人が降りていた。

安宿ばかりの中、1軒だけいい感じのホテルがある

仕事を終えて夜に周囲を散策してみる、海まで近いので歩いてみよう。

釣具屋があった

ホテルのすぐ近くに釣具屋があったので立ち寄ってみる。海釣りが盛んなようで品揃えは悪くない。

ハンパラに使えそうなスプーンを買って再び海を目指す。

パッサパッサの中華まんバッパオ
住宅街をプラプラ歩く
子供が道案内をしてくれる

コンビニも少なく、外資系のチェーンもケンタッキーしか無いような田舎街ではあるが治安の悪さは感じない。大都市のスラム付近のような特有の嫌な雰囲気が無いのである。

近くには日系財閥の巨大な工場もあり、24時間稼働をしていると思われる煙がモクモクと夜の空に立ち上がっている。

港に着いた

カメラの写りとは異なり港は常夜灯も無くかなり暗い。海は見た感じ普通に釣れそうに見える、日本ならシーバスが釣れそうな地形だ。

エビを捕っている、釣り餌にするらしい
第一釣り人発見

釣りをしている人がいたので何が釣れるのかを聞くとここは小さい魚しか釣れないと言う。

バラマンディも一応いることはいるが滅多に釣れないとのことだ。

普通の人は船をチャーターして沖で釣るらしく、沖ならタイとか色々大きな魚が釣れるそうだ。

漁船が沢山ある、漁が盛んな港だ
何故かヤギがいる

ここから反対側にある海岸に移動しようとすると突然スコールが降って来た。もう夜も遅いしグラブを呼んでホテルに戻り翌日の仕事に備える。

やって来たぜ

翌朝の早朝5時前、昨日来れなかった海岸側にやって来た。歩くと遠いが車なら5分で到着だ、1時間くらい釣りをして風呂入ってから仕事行こう。

海はやっぱりいいものだ

前日の仕事の行き帰りに数回グラブタクシーを利用したが、どのドライバーさんもめちゃくちゃ個人営業をして来たので朝に海まで連れてってくれるように頼んでいた。

ベイトがめちゃくちゃいる

ベイトが沢山湧いている、時たま水面を跳ねているがサッパみたいな魚だ。

追われている気配は無いがこれは何か釣れるだろうと急いでタックルを準備する。

何が釣れるかしら

カナリア610Mが殉職したので68MLにポッパー、遠くにナブラが出たらスプーンでもぶん投げよう。

メッキ、ダツ、バラクーダ位は狙えるんじゃないだろうか。

全然釣れない!

ベイトが沢山いて下潮で風も凪気味なのにトップには全く反応無し、遂には何でもいいから釣れろとジグ単にメバルワーム付けて投げるもフグか何かに尻尾を千切られただけだった。

沖で何かが蠢いている

ふと沖を見るとナブラではないが何か大きなものが見えたり隠れたりしている。

近くにいたお爺ちゃんにあれは何だ?クジラか?と聞いてみるとHiu Tutul (ジンベイザメ)だと言う。

美ら海水族館にて

マジかよ、すげえのいるなと色々話を聞いてみると近くに船で行ける離島があり、ダイビングをしてジンベイザメと泳ぐのが有名らしい。

私はそんなの怖くて絶対嫌だがジャワ島のこんなとこでジンベイザメがいることを知り驚いた。

根魚めっちゃ釣れそうなのに

もう6時前なので諦めて帰り支度をする。近くに魚市場があるらしいので帰りついでに覗いてみよう。

早朝の魚市場
沢山魚が獲れている
ベイトの正体

さっきいっぱい泳いでいたのはコイツか、サッパみたいだと思っていたがやはりニシン科の魚のようだ、地元の人はIkan sisikと呼んでいた。

バラクーダいた、釣れると思ったが
アジ、これもワームなら釣れるはずだ
小さいクイーンフィッシュだ、これ釣りたい!

ここで売られている魚は沖で獲れたものだろうがさっきのポイントでも絶対いると思うんだけど、海の魚には時合や廻ってくるタイミングもあるので難しい。

釣れてないらしい

港はあまり綺麗ではなかったが素っ裸で入水している人が沢山いた、何でも成人病の療養の為に海水浴をしているらしい。

名残惜しいがまた明日だなとホテルに戻って一息ついてから仕事に行く。

移動は全てグラブタクシーを利用しているが全員がブロモ山行かないの?安くしとくよ?と誘ってくるので行きたくなってくる。

来て2日なのに運転手間で私の名前が広まっていた

こちとら仕事に来ているので釣り竿はあっても山の準備なんか何一つしていない。

確かにジャワ島有数の絶景というブロモ山は見たいがそれは休日であればの話、仕事は仕事、休みは休みで分けることが大事だろう。

しかしあるドライバーさんは引かなかった、大丈夫、片道1時間だから深夜に出てサンライズ見て帰ってくれば7時だ、仕事には間に合うよね行こう!と強引な誘いに揺さぶられる心。

いや、仕事用の革靴とビルケンのサンダルしか無いし山は無理だよ、と反論するが大丈夫だ、ブロモ山を見るだけなら山の装備は必要無い、行こう!と言う。

確かにネットを見てみてもトレッキング装備の必要が無いアクティビティと書いてある。

迷った段階でもう行くと決めたようなもの

朝一なら海で釣りもしたいんだが、海か山か、ドラえもんでも熱い論議が交わされた二択は今回山に傾いた、また来れるとは限らないしね。

深夜2時にホテルを出発し3時には山麓の駐車場に到着した。気温は8度、クソ寒い。

おんまさんがいた、2千円で乗れるらしい

正規のルートは金がかかるからここから歩いて行くぞとドライバーさんは言う。

いや、別に金掛かってもいいから正規ルートがいいんだがと話すが大丈夫、私も付いて行くから!と若干不安なことを言う。

パーカーの下に仕事着のシャツ、足元はビルケンという山を舐めた装備だがこれが今の最強装備だ、電車に乗る時の装備でもある。

月明かりしかないが道が視認出来るくらいは明るい

ここからブロモ山が見渡せる丘の上までは1.5kmらしいが舗装はされているものの傾斜が強く中年には相当ツラい。

息は上がり脚がパンパンになりながらも歩みを進めるがドライバーさんはもっとツラそうだ、結構待っても全然来ないので普通にお荷物になっている。

真っ暗だが日が登ればカルデラ湖が見えるらしい

息も絶え絶えに30分程歩いたところで舗装された道は無くなりいきなり断崖絶壁に阻まれた。

近くにいた現地の人に聞くとここを登らないと丘には行けないらしい。

流石にドライバーさんに話が違うと問い詰める、こんなSASUKEみたいな崖危なすぎて登れるかよ!

すかさずお前なんだサンダルなんて履きやがってこのヤローと突然逆ギレするドライバーさん、これぞインドネシア人と言える流れるような責任転嫁に理詰めで攻める。

あんたが任せろとここを勧めてサンダルで来いって言ったんだ!それに登山靴履いててもこんなクリフハンガー暗闇で登れるかよ!あんたこれ登れるか?やってみろよ、俺は絶対無理だぞ!

ドライバーさんは急にしおらしくなり客に高いお金を使わせたくなかったんだと言うがそれも苦しい、最初からこちらは別に金掛かっていいから正規ルート行こうぜと言っていたのだ。

やっぱ正規ルートっすよ

ナニコラタココラと口論するのも虚しくなり、建設的な話をしようと持ち掛ける。とりあえず今からでも引き返して正規ルートでいいからブロモ山が見たい。

まだ4時前だしサンライズに間に合うだろう、そこからはドライバーさんのリカバリーも早かった。

すぐに来た道を戻り駐車場にバイクを手配してくれたが、行きはあれだけへばっていたのに下りは先に進んで何やってんだ!早く来いよ!とのたまう。

マジでムカつく

駐車場でバイクの運転手さんと落ち合い料金を支払う、入山料込みの往復で¥6,000らしい。

なんとか丘に到着

一瞬まじで高いなと躊躇するが普通の観光客が乗るジープは一台¥12,000だしバイクのが早いとのこと。

ここまで来て諦める道理はないと支払いをしてバイクに乗り込む。

暗闇の中カルデラを疾走するバイク、薄ら見える火山にテンションは上がる、さっきまで汗をかくほどに暑かった体は凍える程に寒いが素晴らしい風景と非日常感に心を奪われる。

バイクに乗って20分程で先ほど諦めた丘に辿り着いた。時間もちょうど日が昇り始めた頃合いだ。

正規ルートはカルデラの荒野以外はしっかりと整備された山道だった。

キングコングの丘

Kingkong Hillと名付けられた丘は既に観光客が沢山いて風景を眺めながら写真撮影に興じている。

正規ルートであればここまで歩くことは無いし確かにサンダルでも余裕だが標高の高い丘の上はもっと寒いので服だけは着込んだほうがいい。

徐々に雲が晴れてきた
テンゲルカルデラの全貌
素晴らしい光景だ

写真では伝えきれない圧倒的なスケール感とパノラマの絶景は現地に行った人の特権だ、本当に素晴らしい光景にただ感動するばかりである。

ここから更に東のバニュワンギにあるイジェン火口のブルーファイアと並びジャワの絶景とされるブロモ山、火の神が住まうヒンドゥーの聖地としても尊ばれている。

ドローン撮影、いつかしてみたいな

1番手前のアポロみたいな形の山はガトー山、1番ブロモ山っぽい後方の火山はスメル山、実はブロモ山は左側の噴煙モクモクの小さい山だ。

カルデラとこれらの山々が絶景を作り上げている。

記念撮影

もう少し待って青空が広がった風景も見たいが帰りの写真も撮りたいし急いでこの場を立ち去る。仕事に遅刻しない為にも早々に出発しないといけない。

丘の上は休憩所やお土産屋も沢山
みんなはジープで来ている
愛の丘、先程より中腹にあるビューポイント
カルデラを目指して山道を降りる
カルデラに降りて来た

カルデラの荒野をバイクで疾走する体験は超クールだ、ジープで激しく走るのもイケてるがバイクの風になってる感は車には無いだろう。

ジープは高いし1人ならバイクがいい
馬やジープでブロモ火山の火口まで行ける

ブロモ山は麓まで馬やジープで行って火口の縁まで階段で登れるみたいだが流石にあれだけ噴煙が噴き出していると危なそうだ。

馬は沢山いる

本来なら付近の散策や硫黄が溶け込み乳白色の水色になったカルデラ湖を見たりするのがセットらしいがそれはまた機会があれば、ドライバーさんに礼を言って帰路につく。

海も山もサンライズは綺麗だった

かなり突貫でトラブルもあったが普通に仕事には間に合ったし、もう来る機会があるか分からない土地で貴重な体験が出来た。

言えることは、やはり平日に無茶をするものではないということと、正規ルートが正義ということだ。

ちゃんと計画して行きましょう

コメント

  1. tokyo-bay labrax より:

    azemichitanbo様

    先日はサグリン湖でのアテンドありがとうございました。
    ブロモ行ったんですね、私も先月末に行ってきました。
    スラバヤからGrabで3時間半、格安航空券より高い片道810Kでした・・・
    通行料や入山料をぼったくられながら到着しましたが確かに素晴らしい景色でした。
    ブロモにも登りましたが、火口より轟音が鳴り響いていて恐ろしかったです。
    また釣り一緒に行きましょう!!
    チカラン I

    • azemichitanbo より:

      コメントありがとうございます!
      その節はありがとうございました。
      スラバヤからグラブは豪勢ですね!
      あれ登れるんですね…噴煙多すぎて無理だと思っていましたw
      是非また釣りに行きましょう!

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