トーマンという魚について

家から歩いて5分の川にライギョが住んでいたこともあり、私にとってライギョは身近な存在だった。

20代の頃に田辺プロがマレーシアに虹色のライギョを釣りに行くという映像を見てトーマンという魚の存在を初めて知った。

Channa micropeltes

トーマンについて

学名:Channa micropeltes

インドネシア、マレーシアでの呼び名がトーマンでタイではチャドーとも呼ばれる。英語ではジャイアントスネークヘッド 、アクアリウム業界ではレッドスネークヘッドの名が通っている。

体長は最大で1mを超え、重量も11kgにまで成長する。

東南アジアに広く生息しており、フィリピンや台湾、アメリカにまで移入種として入り込んでおり、各国の生態系を脅かしている。

初めて実物を見たのはジョグジャカルタのWest lakeという怪魚釣り堀で、釣り池ではなく飼育池でピラルクと一緒に泳いでいた。

驚いたのはその太さ、70-80cmほどの長さにも関わらず幅と体高共に日本で見るライギョとは一線を画す魚体に写真では伝わらない衝撃があった。

日本のライギョ、Channa argus (カムルチー)のアメリカで釣獲された世界記録が大体8kgなことからもこの魚の大きさが窺い知れる。

背中が虹色に輝く美しい魚体

初めて釣ったのはそれから数年後、引っ越し先の近くの管理池で現地の人に誘われてティラピアを釣っていたらかかったティラピアに食い付いてきた。

PE2号を巻いていたが、なす術なく糸を切られてしまい、その後色々と仕掛けを見直して初めて釣り上げることが出来た。

動くものに激しく飛びついてくる

引きは極めて強く、ライギョ特有のグネグネとした動きよりも一直線に突っ走る暴力的とも思えるファイトが特徴。東南アジアを代表するターゲットとして人気が高いのもうなづける。

日本でも1m近いライギョを釣ったことがあるが、別次元の引きと言ってよい。

トーマンの生態

トーマンの幼魚、まだ赤みが残っている。

レッドスネークヘッドと呼ばれるその理由は生まれたての魚体が赤いことに由来している。乾季の始め頃には赤い稚魚がボールを作り水面に赤い花を咲かせるように浮き上がる光景を見ることが出来る。

成長とともに体側の2本のラインは消え、紫色の豹柄のような模様に

20cmくらいまでのまだ小さい時期は群れで生活し、動くものに手当たり次第に襲いかかっていく。動いているものであれば何でも食べるだろう。

鋭い歯で切り裂くように捕食をする為にワームなどはすぐにダメになってしまう。獰猛だがルアーを見切るのも早く、慎重な一面も見せる。

大きくなるにつれて群れから離れ、岸際や障害物に潜み、近くにいる獲物に凄まじいスピードで襲いかかる。

スネークヘッドという名前の通りヘビのような面構え

トーマンの釣り方

トーマンの釣りは基本的にオープンウォーターの釣りでバズベイトやブレードの付いたフロッグが多く用いられる。

私はスピナーベイトを多用しているがこれもよく釣れる。針金をポッキリ折られることもあるので、出来れば強固な物を使いたい。

紫色が徐々に濃くなってくる、薄い紫のまま大きくなる個体もいる

注意すべきはその鋭い歯、ラインが歯に当たるまで食い込まれると80ldのリーダーすら切られてしまうので、出来ればワイヤーリーダーが望ましい。泳がせ釣りならワイヤーは必須。

PEは3-4号を使用しているがバイトの直後に一気に走るので障害物が多い場所なら太めが良い。リーダーの方を重要視するべきだろう。

30cmくらいのティラピアが半分になって浮いているのをたまに見かけるが、ひと噛みで肉を引き裂くことが出来る顎の強さと鋭い歯を持っている。

婚姻色で背中がコバルトブルーに輝く個体、ため息が出るほど美しい

基本は呼吸打ち、空気を吸う為に水面に浮き上がって来たところを少し遠目にルアーや生き餌を巻いて近づける。テリトリーがあるようで同じような場所に何度も浮いてくるのを見かける。

岸際にじっくり潜み、浮き上がって来ない場合もあるので障害物周りや岸際、水草周りをピンポイントに攻める。

早まきの方が良い気はするが釣れる時はなんでも釣れる。餌釣りの場合、死に餌は食わないので泳がせ釣りになるが泡が立ったと思ったら生き餌が半分の無残な姿で帰ってくることが多い。

繁殖期には稚魚を守る巨大なメスを狙うためにベビーボールにルアーを打ち込む釣法が一般的。この時期は10kgを超える魚体も見られる。可哀想だからやらないけどね。やったけど、釣れなかった

ナスビのような紫色が濃い個体

とにかく色の個体差が激しく、釣れる度に別の魚に出会ったような感動がある。引きがめちゃくちゃ強くてカッコよくて美しい、好きにならない理由は無い。最高の魚である。

真っ黒になる個体もいる。背中に残る虹色が美しい

ジャワ島のどこで釣れる?

インドネシアには広く分布しており、ジャワ島でも移入種として各地に広まっているのでダム湖などが有名なスポットとなっている。

トーマンのスポットとして有名なダム湖

広大なフィールドでは魚を探しだすのも一苦労、そこで障害物周りや岸際、魚の養殖施設周りをボートでランガンするのが一般的。

稚魚ボールがあればそこには子を守る親が付いているので繁殖期に記録級が上がりやすいのはそれが理由だろう。

湖上のティラピア養殖場、こういった施設周りにフィッシュイーターも集まる。

怪魚釣り堀にも入っているが数は少ない。トーマンを確実に狙いたいならバンドン近郊のkampung batuという観光地内の池かRCG Fishing Pondがオススメ。この生地の画像のトーマンは全てkampung batuにて釣ったものである。

インドネシアの怪魚釣堀へ行こう
インドネシアの怪魚釣り堀、それは確かに存在しているがタイなどに比べてその知名度は低い。世界各地の怪魚が釣れる釣り堀を地図とともに紹介する。これからはインドネシアの怪魚釣り堀に注目だ。

私が釣り上げた最大魚は7kgだが、これでもめちゃくちゃデカいと感じた。10kg超えは想像を絶する大きさになるのだろう。

自身の最大魚、頭の大きさが半端ない。これで7kg

素晴らしい魚であるトーマン、海外釣行の際は是非とも挑戦して欲しい魚だ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました