昨日カリマンタンのグラミーの話を書いていてふと思った。そういえばジャイアントグラミー釣りたいと言っているがどうやって釣るのか知らないな。
これはいつかカリマンタンのでかでかグラミーを釣る為にも前哨戦をしなければならない。
グラミーとは
グラミーは主に東南アジアに生息するキノボリウオやベタの仲間で、特徴として胸から二本のラビリンス器官という触覚を持ち、これを利用することで空気呼吸をすることが出来る。
観賞魚やタナゴ竿を使った小物釣りでも人気の魚だが、インドネシアで食用としても広く愛されている魚だ。
インドネシアでgurame(グラメ)と呼ばれる魚はジャイアントグラミーのことを指しており、他の小さな種類はsepat(セパット)と呼ばれている。
主に食用として養殖が盛んであり、雑食性で大人しいことからも観賞魚としての人気も高い。いいホテルの池とかでよく泳いでいる。
もう何年も前に一度だけ姿焼きを食べたが、泥臭くてあんま美味しくないな、という印象しかない。
そしてこの魚の面白いところは成長にしたがって見た目が大きく変わることである。上の画像の魚はまだフリーザでいうところの第二形態だ。
老生魚の見た目は若魚に比べてかなりふてぶてしい。いわゆるブサカワというやつか、私は愛らしいと思っている。
この魚はLembah Gunung Kujangにてバナナを餌に釣ったもの、釣ったというよりいつの間にか釣れていた。
今回は初めから準備をして狙って釣ってみたい。
釣りの準備
特に準備することは無いがとりあえず餌を用意しなければいけない。困った時のKhusnulさんに聞いてみると虫系の餌がいいと言う。
何かいい餌はないかなと近所の鳥屋さんに来た。虫餌はあるかと聞いたらコオロギがあるという。
いくら欲しいんだと聞かれ、相場が分からなかったのでとりあえず¥100分頼んだら明らかに100匹くらい入れてくれた。多すぎる。まあ余ったら池の魚にあげればいいか。帰りにスーパーで売られているグラミーを眺めた後でパンとバナナも買う。
夜に問題が起きた。さっき買った大量のコオロギが部屋の中で鳴き始めてめちゃくちゃうるさい。
とりあえずベランダに放り出すも、ずっと秋の夜長のような風情になっている。明日はきっと釣れるだろう。
実釣開始
日曜日の朝、5時半に起きてゴソゴソする。
少し早いが6時過ぎに出発、今日は他の魚に浮気はしないとルアーは置いてきた。グラスミノーSSだけは持って行く。
簡単に釣れるだろうと余裕綽々で針とタックルだけ持ってあとは一眼カメラをカバンに入れた。カメラがずっと埃を被っていたので、たまには使おう。
道中グラブタクシーの運転手の兄ちゃんが何かコオロギみたいな声がするな、ごめん、車に虫が入ってるかもと言う。
ええ、入ってますよ。100匹くらい…
最近はコロナも落ち着いてきて経済活動も再開されて来ている。折角カメラ持ってきたので朝市の写真を撮ってみる。
ローカル市場で売られているものは驚くほど安い。野菜が1束で¥15とかである。最低賃金が2-3万ということもあるが、この国の貧富の格差は大きい。
というわけでやって来ましたKampung Batu、気軽に来れるとこはここくらいしか無いからね。
スタッフのオッちゃんにジャイアントグラミーはどうすれば釣れるかを聞く。水上家屋の下にいるから撒き餌をして魚を水面に浮かせろという。パンで行け、とのことだ。
今回はカナリア610Mにカルコン、先週トーマン釣ったタックルそのままで来た。リーダーは30ld、浮きと針を付ける。
パンを千切っては投げしていると大量に集まってきたティラピアに紛れて離れた場所にジャイアントグラミーも浮いてきた。が、目が合った瞬間に逃げてしまう。
確かにジャイアントグラミーはいる、しかし動作があまりにもゆっくりしており、パンが先にティラピアに食べられてしまう。
そうしているうちにコロソマも来て魚を散らしたりパンに食いついて仕掛けをぶっち切ったり針を折っていく。
針を付けたパンが少しでも沈むと一瞬でティラピアの大群に取られてしまう。これはかなり難しい。
コオロギとバナナも試してみるが、コオロギもティラピアの餌食になり、バナナにはコロソマが飛びついてくる。
時たまジャイアントグラミーも奥からのそっと出てきて浮いたパンを吸い込むように食べているが、私の気配を察知するとすぐに引っ込んでしまう。かなり警戒心が強いようだ。
糸を水面ギリギリまでに調整し、ドラグをゆるゆるにして放置する。浮いてさえいればかなり他の魚に食べられる確率が下がる。コロソマが来ないことを願いながら遠くから見守る。
時たまトーマンの稚魚の群れと一緒に私の頭ぐらいありそうなママトーマンの顔が水面に浮かんでくる。
カメラで周囲の写真を撮っていて振り返るとパンが無い。糸がスルスルと水上家屋の下に引きこまれていた。
急いで竿のところまで走り、ドラグを締めながら合わせを入れる。全然引かないが何か重いものが掛かっている。竿を立てると赤くて大きな魚がぐでっと横になって浮いてきた。
ジャイアントグラミーだ!やった!と思った瞬間、合わせが足りなかったか針が外れてしまった。
やってしまった。余所見して無かったら結果は違ったかもしれないのに…
それにしてもなんてやる気のない魚だ。コロソマの引きが強すぎるとも言えるのか、結構いい体付きをしている癖に何の抵抗無く寄ってきた。
この後何度か別のジャイアントグラミーが浮いて来たが、餌を食わせることが出来なかった。パンが無くなってしまい、無念のギブアップ。
ぐやじい…、ティラピアを捕まえて泳がせてトーマンを釣ってやろうかとも考えたが、ワイヤーも太いリーダーも持って来ていないので諦める。
パン投げ過ぎて腕痛いし、今日はこのくらいにしてやるよ!
しかしながら改善点は多数見つかった。まず水上家屋の下を見据えるならベイトよりスピニングがいい。そして糸も細くていいだろう。コロソマが食ったらアウトだが、糸が太いとパンがすぐに引っ張られてしまう。餌もパンだけでいい。
覚えてろよ、次こそは、来週は釣り上げてやるぞ!
コメント
おしかったですねえ 目を話したスキに当たりあるのは何故なんでしょうねえ
それと前にチャットで言っていたコオロギとはこの事だったんですねw
スマホいじってる時、よそ見してる時ほど食いますね。コオロギは部屋で何匹か脱走してて未だに気配があります。