Khusnulさんに誘われたカリマンタン島への野営釣行に結局参加することにした。

行くと決めたなら色々と下調べと準備をして冒険釣行の準備をする。

今回の目的地は中カリマンタン州、山に分け入り源流にて神の魚と言われるマシールを狙いに山で野営をしながら釣りをする予定だ。
Khusnulさんは最近現地の釣具メーカーに就職したらしく。プロトタイプの竿のテストと宣伝写真撮影を兼ねてカメラマン同行での釣行を企画し、それについて行く形になった。
普段釣り堀しか行かず、野営も未経験、運動不足で虚弱体質の私がついていけるのかは非常に不安だが、一生に一度くらいは冒険をしておこうと上司に一生のお願いをしてきた。

PCR検査を受けたりあれこれしているとあっと言う間に前日になった。そして予定していたバンドン発の飛行機が突然欠航になったとの知らせが入る。
ふむ、インドネシアではよくあること。これしきのアクシデントは想定内だ、問題にならない。
という訳ですぐにチケットを買い直し、運転手を探してジャカルタの空港まで飛ばしてもらう。午前1時に出発し、4時過ぎには空港に着いた。

コロナ規制でワクチン接種済みの報告やPCR検査表チェックなどの手続きが必要なのだが、それが非常に分かり難く、長時間並んだ後でたらい回しにされてチェックインに2時間以上かかった。
しかしこれも想定内、その為に必要以上に早く来た。インドネシアでは些細なことにイラついていると速攻でハゲてしまう。余裕ある男になるのだ。

ラウンジで朝食を取って一息ついた後、飛行機は予定通り出発した。寝ていなかった為か、着席してすぐに寝て気づいたら到着していた。

ついに到着したパランカラヤ、アライバルゲートを出てすぐにガイドさん達が迎えてくれた。

大勢に迎えられ、マシールを釣るための意気込みを話すが何か気まずそうだ。

いやいやいや、これは想定外すぎる。今まだ乾季だよね?野営する為にめちゃくちゃ装備買い込んだし、マシールに効くってスプーンも10個くらい買い込んだんだが!?
カリマンタン島の源流に神の魚を追うってタイトルで4篇くらいに分かれる冒険記を書く気マンマンだったんだが!?
いや、これどうするの?と聞くと、近くの川にスネークヘッドを一泊二日で釣りに行って水が引いたらマシールも行くという。

なんでもブラックウォーターの川でフラワートーマンやロイヤルトーマンが釣れ、運が良ければワラゴーレイリーも釣れるという。
ほう、一泊二日で行くならマシールは時間的に参加出来ないが私的にはそっちの方が好みかもしれない。なによりこれぞボルネオの釣りって感じだ。
最近雨季のように雨が毎日降って増水している為、かなり奥地に行かないといけないが釣りしてる上でオランウータンいるしワニもいっぱい見れるという。
どこまで奥地に行くつもりなんだ…?オランウータンは確かに見たいがワニに会うのは御免被る。

KhusnulさんとカメラマンのChenal君も合流し、とりあえずは腹拵えをしようと食堂に向かう。カリマンタン島は初めてだが、街並みはジャワ島の街並みと変わらない。ただ、やはり自然は多めだ。

何が食べたい?と聞かれ、khusnulさんがジャワに無いカリマンタン名物が食べたいとのリクエスト。それならKetupat(ケトゥパット)だ、という。

ケツバットみたいな名前だが要は米を固めたものだ。これ似たようなのジャワにもあるし、本当に名物ぅ?と思ったが、上に乗っている魚はトーマンらしい。
おお、トーマンはもとよりライギョを食べるのは初めてだ。味は燻製だった為にベーコン味だが、身がしっかりしていてとても美味しい。
下のスープもココナッツミルクベースだと思われるがトーマンの燻製の味が移り、ベーコンスープのような味わいになっている。なかなかいける。

腹ごしらえが済んだら買い物だ。街並みを見渡すが中心街にも関わらずかなり緑多めだ。娯楽は少なそうである。

マシールしか考えてなかったからスプーンばかり持って来ていたので色々とルアーを再考する。



やはりライギョにはスピナーベイト、特にフラワートーマンにはスピナーが鉄板だというのであまり使ったことが無いスピナーを買い込む。店外にはミミズも売っていたので買ってみた。

買い物が済んだらガイドさんの家で荷物を置かせてもらう。少し休憩して夜に出発するという。腹がいっぱいの為、腹ごなしに付近を散策してみる。




付近を散策してみたが風景は普通のインドネシアの田舎という感じだ、ただ一点、特異だったのは街を流れる水路の水が赤いことだろう。

30分ほど辺りを散策して帰ってくるとまた料理が用意されていた。腹いっぱいだ、と言うと悲しい顔をされるので渋々食べるがめちゃくちゃ甘い。吐きそうになりながら何とか完食する。

コーヒーを飲みながら目的地はどんな所なのか、どんな魚がいるのかを色々聞く。釣りの話は全世界共通だ。タックルボックスを広げて何が良いかかなどを話し合う。マシール用に大量に買った巨大スプーンは全部プレゼントした。




夜の街を少し散策して仮眠をとった後の午前1時、いよいよ釣りに出発だ!
その②に続く
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